2010 Fiscal Year Annual Research Report
CTによる閉塞性血管病変の診断法の開発:非侵襲的診断法の確立を目指して
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20591459
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
田中 良一 岩手医科大学, 医学部, 講師 (30393218)
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Keywords | CT / 閉塞性動脈硬化症 |
Research Abstract |
今年度は蓄積されたデータをもとに更なる解析を進めた. 下肢閉塞性動脈硬化症においては2010年に施行した下肢サブトラクションCTAの111症例を解析し,その中で特にMonkeberg型石灰化を下腿動脈に認めた12症例69動脈(一例は片足の切断後)についてサブトラクションCTAの有用性について評価した. サブトラクションでは片足のみのボリュームサブトラクションで剛性位置合わせの他,新たに開発した非剛性位置合わせの手法も応用した. 非サブトラクションの従来手法では全例,全動脈で内腔の評価が困難であったのに対し,サブトラクションCTAでは35/69(50.7%)の動脈で狭窄を伴わない開存が確認され,16/69(23.2%)の動脈で狭窄を,14/69(20.3%)の動脈で閉塞を確認し得た. これらの動脈の中で血流が遅く,造影効果が不良でありサブトラクションCTAで評価できなかったものは僅かに4動脈のみであった. また,心臓の動脈硬化性病変の評価にも応用し,特に石灰化を伴う病変では非剛性位置合わせによるサブトラクションが有用であることが確認された.
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