2008 Fiscal Year Annual Research Report
胸部類似差分画像を用いた肺癌の検出および良悪性鑑別システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
20591464
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Research Institution | Kyoto College of Medical Science |
Principal Investigator |
小田 敍弘 Kyoto College of Medical Science, 医療科学部, 教授 (60460747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 篤彦 京都医療科学大学, 医療科学部, 教授 (30388144)
西谷 源展 京都医療科学大学, 医療科学部, 教授 (30228184)
笠井 俊文 京都医療科学大学, 医療科学部, 教授 (70194701)
森 正人 京都医療科学大学, 医療科学部, 准教授 (50378767)
田畑 慶人 京都医療科学大学, 医療科学部, 講師 (20369656)
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Keywords | 肺癌 / 類似差分X線画像 / CAD |
Research Abstract |
胸部単純X線写真の画像診断では,過去に撮影された同一被検者の画像と現在画像を差分処理して得られる経時的差分画像を臨床使用している.しかし,経時的差分画像の欠点は,同一患者の正常時期の過去画像を必要すること.また,撮影時期の異なる二つの画像を用いるため,過去と現在の撮影によって起こるポジショニングの違いや吸気量の違いの程度によってアーチファクトを生じ画質が低下することで,病変との識別が困難なケースもある. 本研究では,1枚の対象画像から経時的差分画像を得るために,同一患者の過去画像のかわりに,画像データベースから類似した被検者の胸部X線画像を自動検索し,類似差分画像を取得するシステムを開発した. 1) 今年度は,類似した被検者の胸部X線画像を自動検索して類似差分画像を取得するシステムを開発した.本システムは,以前われわれが開発したシステムに比べて,自動検索に要する時間が大幅に短縮された.本自動検索システムは,対象画像に対して,最も類似度が高い類似画像を効率良く選出することができた.なお,この成果は,153回医用画像情報学会において,「胸部単純X線画像による差分処理技術の有用性」と題して発表を行った. 2) 新しい類似画像検索システムの有効性を検討するために,医師によるROC読影実験を実施した.本システムから得られた類似差分画像は,肋骨や肺血管などの胸部の正常構造や変化のない慢性疾患の陰影を消去し,病変のみを抽出し強調できるため,医師による読影精度の向上が期待されることが明らかとなった.なお,この成果は,国内外の学会(RSNAおよび肺癌学会)で発表を行った.
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Research Products
(3 results)