2008 Fiscal Year Annual Research Report
BF227を用いたPET検査によるアルツハイマー病の超早期診断法の確立と普及
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20591470
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Research Institution | National Institute for Longevity Sciences,NCGG |
Principal Investigator |
前野 信久 National Institute for Longevity Sciences,NCGG, 長寿脳科学研究部, 研究員 (90463207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 隆司 国立長寿医療センター(研究所), 長寿脳科学研究部脳病態生理研究室, 室長 (60242864)
伊藤 健吾 国立長寿医療センター(研究所), 長寿脳科学研究部, 部長 (70184653)
籏野 健太郎 国立長寿医療センター(研究所), 長寿脳科学研究部加齢性変化研究室, 室長 (50228475)
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Keywords | 核医学(PETを含む) / アルツハイマー病 / アミロイド・イメージング |
Research Abstract |
(1)平成20年度までに、健常高齢者(NC)22名、MCI患者8名、AD患者7名を研究登録し、その[C-11]BF227-PET画像の統計解析を実施した。 AD群ではアミロイドβ蛋白質の沈着に対応すると思われる頭頂葉から側頭葉にかけてと内側前頭葉、楔前部にBF-227の高集積が認められた。アミロイド・イメージングの事実上の標準となっているPIBと異なり、前頭葉での高集積は目立たないものであった。NC群の中には高集積の認められない例とADと同程度の高集積を示す例があった。MCI群では、BF-227集積の分布は、AD群と類似したものであったが、その集積の程度は、NC群とAD群との中間的なものであった. BF-227は、PIBと比較してよりmatureなアミロイド病変に結合すると考えられており、本結果はそれを反映したものであると推測される。 (2)本研究に関連する研究である米国のAlzheimer's Disease Neuroimaging Initiative(US-ADNI)研究について予備的な検討を行った。平成20年度の解析では、MCI群381名についてconverter群92名とNon-converter群289名の2群に分け、MRI(VSRAD)、各種心理検査、遺伝子検査(ApoE4)のデータについて群間比較を行った。2群間に有意な差異が認められた所見は、海馬体積、全脳容積、VSRAD-Z-score、MMSE、ADAS、WMS-R論理記憶の即時再生と遅延再生、ApoE4のアレル頻度であった。 FDG-PET検査が行われたconverter群26名、Non-converter群55名の検討では、converter群において楔前部、下部頭頂葉の糖代謝の低下が認められた。下部頭頂葉、楔前部の糖代謝の低下はADへの移行を予測する所見として、従来の報告と一致したものであった。
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Research Products
(5 results)