2009 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲癌温熱治療技術の確立を目的とした治療支援システムの構築
Project/Area Number |
20591485
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
加藤 和夫 Meiji University, 理工学部, 教授 (80115104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 一雄 明治大学, 理工学部, 教授 (00090100)
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Keywords | 癌温熱療法 / 治療支援システム / 3次元温度分布 / 有限要素法 / モデル化 |
Research Abstract |
本研究では、非侵襲的なハイパーサーミア技術の確立を目的として、治療支援システムの構築を目指している。本年度に得られた研究成果は、以下のとおりである。 (1)高精度の温度分布推定を実現するために、実際の人体組織構造に極めて近い大規模な生体組織モデルを構築。 具体的には、前年度までに作成した人体組織モデルに比較して、十分な解析結果を得るために、人体頭部から胸部に至る上半身組織に対しては、頭蓋骨、脳室、頭蓋骨、白質、灰白質、脊髄等を考慮した約100万要素モデル、さらに人体全身モデルに対しては、肺、心臓、胃、肝臓、脂肪、筋肉等の胴体部組織に主眼を置き、約300万要素を有する大規模生体組織モデルを構築した。ただし、人体全身の2次元医用画像の臨床データを入手できないため、現有の人体モデル「Virtual Anatomia」に格納されているMRIデータを活用した。このMRIデータは、正常ボランティアのMRIデータから構築されたものであり、定量的データとして扱うことが可能である。すなわち、腫瘍のMRIデータについては、考慮していない。 (2)3次元温度分布シミュレータの高速化を図る。 4つのコアを有し、しかも平常時の動作クロックに対してオーバークロック機能を有する最新のプロセッサを試行的に使用することにより、高速化を確認した。 (3)研究総括 上記(1)および(2)より、本年度の研究目的をほぼ達成した。次年度の研究実施計画として、実際の臨床例に基づいた評価基礎実験および本支援システムの総合評価を行う。
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Research Products
(3 results)