2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591496
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
藤崎 達也 Ibaraki Prefectural University of Health Science, 保健医療学部, 准教授 (00285058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 慎司 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (00274978)
西村 克之 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (10129158)
齋藤 秀敏 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (50196002)
国枝 悦夫 東海大学, 医学部, 教授 (70170008)
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Keywords | 放射線治療 / リニアックグラフィ / 断層撮影 / 位置照合 / 電子照合画像装置 |
Research Abstract |
リニアックの治療ビームによる断層撮影が可能な断層リニアックグラフィシステムを開発と応用を行う。放射線治療における「照合」は治療計画で作成した照射方法と治療時の患者セットアップが、幾何学的に一致しているか否かを治療線量投与前に確認する手順である。この確認では、固定具を含む患者セットアップが位置決め時と治療時で同一であること、皮膚マークとレーザーポインタを用いたセットアップにより患者座標と治療室座標の一致が得られていること、鉛ブロックやマルチリーフコリメータなどによる照射野整形が治療計画と一致していることなどが総合して評価される。 近年の放射線治療は、線源回転軸間距離一定で行われるため、照射部位の確認はアイソセンタ位置で行われており、本研究で提案している断層リニアックグラフィはアイソセンタ面を含む断層像が得られるので、1枚の断層像で照合に利用できる。また、アイソセンタ面に対応する体表面に外部マーカーとして金属を貼付して断層リニアックグラフィ撮影を行うことで、外部マーカーを変位の指標として用いことができ、ビーム軸方向やローテーションによる変位を含む3次元的な変位の確認が可能になる。 そのため、構築した断層リニアックグラフィシステムの照合手法としての有用性を評価するため、照射部位にビーム軸方向の変位が生じた場合、断層リニアックグラフィを用いて変位の確認が可能であるか、また、どの程度の変位であれば確認可能であるかを知るため、頭部ファントムと肺腫瘍ファントムを用いて検討を行った。その結果、頭部ファントムおよび肺腫瘍ファントムのビーム軸方向における0.5~1cmの変位の確認が可能であり、外部マーカーの併用が変位の確認に有効であることが示された。
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