2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591496
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
藤崎 達也 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (00285058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 慎司 茨城県立医療大学, 保健医療部, 教授 (00274978)
齋藤 秀敏 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (50196002)
国枝 悦夫 東海大学, 医学部, 教授 (70170008)
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Keywords | 放射線治療 / リニアックグラフィ / 断層撮影 / 位置照合 / 電子照合画像装置 |
Research Abstract |
断層リニアックグラフィは、従来のX,Y平面のみによるリニアックグラフィの照合にZ(深さ)方向の情報を加味することができる。したがって、照合による被ばく線量を低減できるとともに、位置誤差や困難であった患者のローリングの検知も可能であり高精度の照合ができる。また、断層リニアックグラフィは、より簡単で精度の高い点検方法を開発することも可能であり放射線治療の品質管理に応用が可能である。 本年度は、断層リニアックグラフィによる照合システムの実用化に向けた試験および品質管理への応用研究として、肺腫瘍ファントム等を用いて振角0~60゜を10゜間隔で撮影した画像に対してROIを設定し、ピクセル値から得られるIP入射線量を比較することで、通常のリニアックグラフィと断層リニアックグラフィにおける患者被ばく線量の比較を行った。また、臨床における断層リニアックグラフィシステムの品質管理への応用について検討を行った。 その結果、振角が大きくなるにしたがいIP入射線量の比は減少傾向を示し、振角60゜は振角0゜と比較して10%減少した。したがって、IP入射線量を患者被ばく線量の指標とみなした場合、振角60゜断層リニアックグラフィにともなう患者被ばく線量は、通常のリニアックグラフィのそれと比較して約10%の増加であると推測される。また、断層リニアックグラフィシステムをリニアックの品質管理への応用としては、適当なファントムを治療位置にセットアップし、ファントム表面のレーザーポインタ指示位置に金属細線などのマーカーを設置した状態で断層リニアックグラフィ撮影を行った。左右のレーザーポインタが両方ともアイソセンタを指している場合は両方のマーカーがボケないで描出され、アイソセンタを指していない場合はマーカーがボケて描出されることから、レーザーポインタの精度管理にも利用可能であると考えられる。
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Research Products
(2 results)