2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591511
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 成 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 講師 (20250764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 均 東北大学, 病院, 助教 (00400333)
橋本 宗敬 東北大学, 病院, 助教 (10375040)
赤松 大二朗 東北大学, 病院, 助教 (40420012)
渡辺 徹雄 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (50291266)
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Keywords | 動脈瘤 / 血栓 / 組織化 / 第XIII因子 / bFGF |
Research Abstract |
ブタ嚢状大動脈瘤血栓化モデルにおいて、トロンビン、ポリマーおよびbFGFを血腫内に投与し、血栓の組織化の程度を評価した。当初は動脈瘤に孔を開け後腹膜に血腫を作成し、ここに種々の物質を投与して組織化を検討する予定であったが、トロンビンを加えた条件でも出血により死亡するブタが約3~4割に達したため、破裂孔は作成せず、嚢状瘤内の血栓化を評価することにした。 モデル作成当日には充実した血栓が形成されたが、3日目では線溶作用により血栓が減少している場合が見られ、フィブリン安定化が不十分であると考えられた。フィブリン安定化因子である血液凝固第XIII因子の組織内濃度を測定したところ、局所では第XIII因子が十分ではない可能性があった。血栓組織化に対する第XIII因子の局所投与の効果も検討する計画とした。 血栓量は3日目、7日目でトロンビン単独<トロンビン+第XIII因子、トロンビン+ポリマー、トロンビン+ポリマー+bFGFでは有意差無であった。ポリマー自体の体積が影響しポリマー添加の有無では比較は困難であった。 血栓内細胞密度は3日目では差は見られなかった。7日目でトロンビン単独<トロンビン+第XIII因子、トロンビン+ポリマー<トロンビン+ポリマー+bFGFであったが、ポリマーの注入位置と広がり方が組織像に与える影響が大きく、瘤の部位による差が顕著であった。 第XIII因子投与の効果は確認できたが、ポリマーおよびbFGF投与の効果については14日目、30日目の評価が重要と考えられた。
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