2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591511
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 成 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20250764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 均 東北大学, 病院, 助教 (00400333)
橋本 宗敬 東北大学, 病院, 助教 (10375040)
赤松 大二朗 東北大学, 病院, 助教 (40420012)
渡辺 徹雄 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (50291266)
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Keywords | 動脈瘤 / 血栓 / 組織化 / 第XIII因子 / bFGF |
Research Abstract |
ブタ腹部大動脈に頸静脈を吻合し嚢状瘤モデルを作成、内部に形成された血栓の器質化について評価した。血栓にトロンビン、トロンビン+XIII因子、トロンビン+ゲラチンハイドロゲル+bFGFを投与し、3日目、7日目、14日目、30日目で動脈瘤容積と、筋線維芽細胞、マクロファージ、コラーゲン量を組織学的に評価した。 動脈瘤容積は7日目から30日目までで、トロンビン>トロンビン+XIII因子、トロンビン+ゲラチンハイドロゲル+bFGFであった。トロンビン+XIII因子に比ベトロンビン+ゲラチンハイドロゲル+bFGFで容積が小さい傾向は見られたが、有意差は見られなかった。筋線維芽細胞、マクロファージ、コラーゲン量は7日目以降でFGFを添加した群で他の2群に比べ、有意に増加した。XIII因子添加群は14日目、30日目でトロンビン単独群に比べ筋線維芽細胞、マクロファージ浸潤が増加していた。 組織学的には、FGF添加群では注入部位と考えられる部分と辺縁部がつながる携帯で筋線維芽細胞とマクロファージの浸潤、コラーゲン量が豊富に観察された。XIII因子添加群では、辺縁部からの細胞浸潤がトロンビン単独群に比べて盛んであった。動脈瘤頚部で血栓のない部分が見られたが、XIII因子添加群では他の2群に比べ血栓の欠損が少なかった。 血栓内にFGFを投与することで細胞浸潤、結合組織形成を促進し血栓の器質化を促進された。XIII因子を血栓内に投与することで線溶が抑制されること、細胞浸潤が促進された。
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