2008 Fiscal Year Annual Research Report
重症虚血肢に対するハイブリッド治療-センダイウイルス遺伝子治療と細胞移植療法
Project/Area Number |
20591520
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小林 昌義 Nagoya University, 医学部附属病院, 助教 (60329381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古森 公浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40225587)
山本 清人 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10298359)
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Keywords | 遺伝子治療 / ハイブリッド治療 / シロスタゾール |
Research Abstract |
本年度は、重症虚血肢に対するセンダイウィルスを用いた遺伝子治療と自己骨髄細胞移植あるいは末梢血単核球細胞移植療法のハイブリッド治療の完成を目指すための基礎研究としてマウス重症虚血肢モデルにおけるシロスタゾールを用いた血管新生効果の検討を行った。 【方法】 マウス野生型を用いて左大腿動脈およびその分枝を結紮して虚血モデルを作成しシロスタゾール投与群(Cil群)と通常飼料投与群(Ctr群)で血管新生の程度を比較・検討した。その評価にはレーザードップラーを用いた。またNO合成酵素阻害剤であるNG-nitro-L-arginine methyl esterを連日、腹腔内投与した群においてもCil群、Ctr群に分けて同様の比較・検討を行なった。 【結果】 Cil群ではCtr群と比較して術後3日目、7日目では血流に有意差を認めなかったが14日目ではCil群では有意に血流の改善が認められ、シロスタゾールが血管新生を促進させる方向に働いていることが推測された。また、NO合成酵素阻害剤であるNG-nitro-L-arginine methyl esterを連日20mg/kg腹腔内投与した群では、Cil群、Ctr群共に血管新生は抑制された。このことから、シロスタゾールには血管新生効果があり、この効果はNOを介した経路によって機能していることが推測された。 【今後の課題】 シロスタゾールの血管新生効果にNOが関与していることに関しての組織学的な検討や追加実験が必要と考えられ、次年度は標本の筋肉組織サンプルからのeNOSやVEGF、HGF等をはじめとした分子物質の発現に関して検討し、重症虚血肢に対するセンダイウィルスを用いたハイブリット治療の臨床応用へ進展させることが引き続きの課題である。
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Research Products
(4 results)