2008 Fiscal Year Annual Research Report
ケモカイン及びそのレセプターを標的とする抗体療法及び遺伝子療法の開発
Project/Area Number |
20591525
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上野 豪久 Osaka University, 医学部附属病院, 医員 (10456957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福澤 正洋 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60165272)
宮川 周士 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90273648)
高間 勇一 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50467560)
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Keywords | 小腸移植 / 虚血再還流 / 急性拒絶 / ケモカイン / ELISA / フローサイトメトリー / TECK / Fractalkine |
Research Abstract |
8週目のラットを用いて、DAとLEWの間で異所性小腸移植モデルを作成することに成功した。腸管吻合モデルも作成し、同所性小腸移植モデルを作ることも成功した。少量のタクロリムスを追加することにより、拒絶抑制モデルを作成することにも成功した。また、同種間の小腸移植モデルを用いて虚血再還流モデルを作成することに成功した。これらのマウスは移植後、グラフトの生存を経時的にモニタリングを行う(人工肛門の排液、色調等)ことに成功して移植後個体の観察を行うことが可能になった。これらのモデル作成により、小腸移植の実験をラット動物モデルにて行うことが可能になった。ラットに対する小腸に特異的に発現されているケモカインLARK,TECK,Fractalkineに対するペプチド抗体を作成することに成功した。これらの抗体作製により、移植小腸において発現されているケモカインを測定すること、並びにその活性を操作することが可能になった。移植後一定期間後に犠牲死させることによって、移植後腸管、並びに正常腸管を摘出し、冷凍に保存して組織バンクを作成した。前述したケモカインの抗体を使用して、摘出腸管内に存在するリンパ球のケモカインの発現をフローサイトメトリーで測定した。また、腸管を腸管全体、腸管粘膜、腸間膜リンパ節に分離し、そこに存在しているケモカインタンパク質量をELISA法により測定を行った。これらの実験により、前述したケモカインの発現があるかどうか、またその強度を確認することが可能になる。 これらのラットに移植前処置として、また移植後の追加投与として小腸に特異的に発現されているケモカインに対する抗体の内TECK、並びにfractalkineの投与を行い、抗体によって拒絶反応、並びに虚血再還流による傷害の抑制が得られるかどうかを比較した。
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