2010 Fiscal Year Annual Research Report
自己肝細胞バンキングによる肝移植後の自己肝復元の試み
Project/Area Number |
20591529
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
江口 晋 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80404218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼松 隆之 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40128004)
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Keywords | 肝細胞 / 肝細胞移植 / 肝移植 |
Research Abstract |
研究成果 本年度は昨年度の結果をもとに、ヒト肝細胞を購入し、培養後の移植を試みたが、viabilityが低く、移植に耐えうる細胞数を確保することが困難であった。そこで、主に転移性肝癌症例での肝切除摘出肝から、コラゲナーゼを注入し、肝細胞分離を試み、その条件設定を確立した。その細胞を凍結保存し、解凍、培養後にまずはNudeマウス、さらにはSCIDマウスに移植を試みた。 肝内のヒト肝細胞の増殖を促すため、当科オリジナルである肝X線照射を施行し、さらに門脈分枝ligationを行い、移植肝へのgrowth advantageを寄与した。結果的に、肝細胞移植後16週までに95%の置換を得ることができた。また、移植肝細胞はレシピエント肝細胞を置換後、糖新生酵素の正常発現を認め、gap junctionなどの回復も観察された。 (意義、重要性、問題点) 今回の研究ではxeno系で行い、auto系での検討まで施行はできなかったが、今後のauto系での確立に向けての取りかかりができた。本研究により今後の病的肝からの細胞分離、その後のバンキング正常肝細胞での置換の可能性が十分に示唆される結果となった。臓器移植ドナー数が少ない本邦において、本療法が確立することができれば、特にC型肝炎などの患者では、肝細胞バンキングによる将来の硬変化への不安を取り除くことができると考えられる。今後の臨床応用に向けての、第一歩が踏み出せたと考えられた。
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[Journal Article] Macrophage-dominant sialadenitis in human T-cell leukemia virus type I-associated myelopathy after living-donor liver transplantation.2010
Author(s)
Nakamura H, Ichikawa T, Nakamura T, Kawakami A, Iwamoto N, Matsuzaki T, Miyaaki H, Yamasaki S, Ida H, Eguchi S, Hayashi T, Nakao K, Kanematsu T, Eguchi K.
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Journal Title
Transplantation Proceedings
Volume: 42
Pages: 2797-2799
Peer Reviewed
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