Research Abstract |
(1)ラット消化管からの線維芽細胞の分離,細胞培養の樹立 ラット胃から線維芽細胞を分離し,cell lineを確立した.この培養細胞に対して,Prolyl 4-hydroxylase subunitbeta(P4H beta)のモノクローナル抗体を用いて免疫組織化学染色を行い,線維芽細胞であるとの確証を得た. (2)線維芽細胞に対するMechanica lloadingの条件設定 伸展圧縮負荷細胞培養装置ST-140を用いて,線維芽細胞に対するMechanical loadingの条件設定を行った.線維芽細胞を48時間incubationした後,2秒に1回,20%の伸展刺激を加え,signaling pathwaysの解析をWestern lot法にて行っだ.ERKは10・20分後,AKTは10分後に,STATは30分後に,p38 MAPKは10・20分後に,それぞれ有意にexpressionしており,proliferation,differentiation,migration,survivalに関するsignalingが活性化されていることが確認された.さらに,消化管結合組織の主要Collagenであるtype I・IIIのmRNAをPT-PCR法にて検討したが,60分で強発現していることが明らかとなった.すなわち,ラット胃から分離した線維芽細胞は,2秒に1回,20%の伸展刺激に有意に応答し,創傷治癒プロセスにスイッチが入ることが確認され,実験系としての条件設定が完了した. (3)静脈栄養管理下,胃痿チューブから生理食塩水の持続注入による上部空腸吻合部コラーゲン産生能の検討 目下,第2病日の空腸吻合部線から左右2mm以内より1-2mm3の組織片を採取して,同部におけるCollagen type I・III mRNA含有量を検討中である.有意のmRNAの発現を確認した後,吻合部が採取したtissue explantsを放射性同位元素でラベルしたプロリンを含むmedium中でincubationしながら,コラーゲン合成をassayする予定である.
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