2008 Fiscal Year Annual Research Report
エフェクターCD8T細胞のアポトーシス制御による癌免疫療法への応用
Project/Area Number |
20591542
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
和田 渉 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 助教 (60455962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅尾 高行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40212469)
中島 政信 群馬大学, 医学部, 助教 (40451710)
田中 司玄文 群馬大学, 医学部, 助教 (30251094)
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Keywords | 癌免疫 / アポトーシス / 抗原特異的CD8T細胞 / TNFファミリー / Bcl-2ファミリー |
Research Abstract |
【背景・方法】腫瘍免疫応答では抗原特異的CD8T細胞が重要な役割を担っていることが知られているがその産生・維持動態の詳細については不明な点が多い。今回我々はC57BL/6マウスに卵白アルブミン産生胸腺腫(EG.7)を皮下接種し、15-18日後に皮下腫瘍を切除し、その後の抗原特異的CD8T細胞の動態を検討した。抗原特異的CD8T細胞はOVA257-264H-2Kbテトラマーを用いてフローサイトメトリーで検討し、腫瘍切除3週聞後に再発モデルとしてEG.7を再接種し経時的に腫瘍径を計測するとともに腫瘍局所の浸潤リンパ球(TIL)、所属リンパ節(DLN)、脾臓細胞(SPL)における抗原特異的CD8T細胞の動態を検討した。機能はin vivo killer assayおよびIFNγ産生能で評価した。 【結果・考察】腫瘍切除3週後に再接種した腫瘍は生着せずメモリー細胞が産生されることを確認した。腫瘍抗原特異的CD8T細胞は腫瘍投与後17日目にTIL,DLN,SPLにおいてクローン増殖し最大数になるが、その後活性化細胞死により割合が減少する。腫瘍切除後は速やかに抗原特異的CD8T細胞数は減少する。しかし腫瘍切除後30日、60日、120日でCTL活性およびIFNγ産生能を比較するも各々に有意差を認めず、長期間CTL活性が維持されることが確認され、腫瘍再発の機序は宿主側ではなく腫瘍側によることが多いことが示唆ざれた。
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