2008 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子・染色体FISHとテロメア組織Q-FISH法を用いた乳癌予後診断の臨床応用
Project/Area Number |
20591555
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
神森 眞 Nihon University, 医学部, 兼任講師 (50292868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 定雄 日本大学, 医学部, 准教授 (80159459)
坂本 明子 日本大学, 医学部, 助手 (50386025)
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Keywords | 組織Q-FISH / 正常乳腺 / 乳癌 / テロメア / HER 2遺伝子 / ER / PR |
Research Abstract |
乳癌の個別化診療においてER(-),PR(-),HER2(-)のtriple negativeが予後不良因子として注目されている。また、HER2陽性乳癌へのtrastuzumabの有用性が確認されその早期使用が推奨されるようになった。HER2遺伝子の発現については、免疫染色法とFISH法の2種類が存在し我々の検討でもこの2方法は有意な相関関係を示した。しかし、免疫染色で陰性でFISH法で陽性であった症例が2例存在し何れもtrastuzumab使用前に早期に死亡していることからHER2発現の検討には免疫染色法よりFISH法の方が好ましいと考えられた(Kammori et al, Oncology Reports)。 組織切片上でQ-FISH法により細胞ごとのテロメア長を比較する方法を確立し,これを乳癌および正常乳腺組織について検討した。正常乳腺組織ではmyoepithelial cells>normal-appearing fibroblasts>luminal epithelial cellsの順にtelomere長短縮がそれぞれの固体ごとに生じていた。乳癌細胞は有意にmy oepithelial cellsとnormal-appearing fibroblastsよりtelomere長短縮を示した。また、線維芽細胞の検討で、cancer associate fibroblastsはnormal-appearing fibroblastsより有意に長いtelomere長を維持していた(Kurabayashi, Kammori et al, Human Pathlogy)。今後、この研究を乳癌予後診断の臨床応用へと発展させる予定である。
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Research Products
(3 results)