2010 Fiscal Year Annual Research Report
In vivo イメージングシステムを用いた膵癌実験モデルおよびその応用
Project/Area Number |
20591556
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
内田 英二 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70176684)
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Keywords | 膵癌 / 実験モデル / イメージング |
Research Abstract |
【目的】膵癌の特性を解明し新たな治療法を開発するためには、IVISを用いた優れたイメージング実験モデルの実用化が不可欠である。当科で樹立したハムスター膵癌細胞株(PGHAM-1)にルシフェラーゼ遺伝子を導入した細胞株(PGHAM-1/Luc)を樹立し、本モデルにおいて様々な治療実験や機序解明研究を行う。 【実施計画】1.新規ルシフェラーゼ発現ハムスター膵癌細胞株(PGHAM-1/Luc))の樹立、2.ハムスターin vivo移植モデルの作製と生物学性特性の解明、3.PGHAM-1/Luc細胞に対する各種抗癌剤・分子標的薬剤の増殖・浸潤・造腫瘍能に対する効果の検討4.in vivo移植モデルにおける各種抗癌剤の抗腫瘍効果の検討。 【研究成果】1.レンチウイルスにて新たにルシフェラーゼ遺伝子をハムスター膵癌細胞株(PGHAM-1)に導入し、導入効率の高いルシフェラーゼ発現膵癌細胞株(PGHAM-1/Luc)の樹立に成功した。 2.PGIiAM-1/Luc細胞をハムスターの膵脾葉・脾内・腹腔内に移植し、in vivo移植モデルを作製しIVISにて経時的に観察した。膵脾葉への癌生着率は75%で、移植1週後よりIVISにて確認され、移植3週頃より肝転移巣が確認された(50%)。脾内移植では移植後脾内に発光がみられ、10日目頃より肝転移が確認された。腹腔内移植では2週後から播種が観察され、1か月以内に全例が癌死した。3.Gemcitabine,TS-1による増殖・浸潤能に対する効果を検討し、さらに効果を得るに十分な至摘濃度をそれぞれ決定した。4.現在、in vivo移植モデルにおけるGemcitabineやTS-1の腫瘍抑制効果、転移抑制効果などを検討中である。
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