2009 Fiscal Year Annual Research Report
インターロイキン17産生Tリンパ球に着目した消化器癌の免疫および進展機構の解明
Project/Area Number |
20591571
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
齊藤 博昭 Tottori University, 医学部, 助教 (20335532)
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Keywords | 胃癌 / T_H-17細胞 / ケモカイン |
Research Abstract |
これまので報告からT_H-17細胞がIL-23レセプターとメモリーT細胞のマーカーであるCD45ROの発現によって同定可能であるとが報告されている(Nature Immunology 2007,こ8:950-957)。そこで胃癌組織から採取した細胞からCD3+CD4+CD45RO+IL-23R+T細胞をソーティングし、その細胞の機能解析を行ったところ、この細胞は多量のIL-17を分泌し、かつヒトTH-17細胞に発現することが最近報告されたRORγt、t-betを発現していた。したがってソーティングによって得られたCD3+CD4+CD45RO+IL-23R+T細胞はT_H-17細胞であることが確認された。さらにケモカインおよりケモカインレセプターの解析では、この細胞はCCR6を発現し、そのリガンドであるCCL20も発現することが確認された。われわれの以前の検討では胃癌組織中にT_H-17細胞が有意に高頻度に存在することが確認されており、上記のケモカインおよびケモカインレセプターの発現がこの現象に関与している可能性が高いと考えている。今後はこの関係を明らかにするとともに、T_H-17細胞が癌の進展に及ぼす影響を詳細に検討する予定である。
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Research Products
(1 results)