2009 Fiscal Year Annual Research Report
食道癌におけるラミミン-332の発現意義と分子標的治療法の開発
Project/Area Number |
20591572
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
宮成 信友 Kumamoto University, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (90336230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 尚子 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20452899)
馬場 秀夫 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (20240905)
吉田 直矢 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (60467983)
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Keywords | 食道癌 / mTOR / ラミミン-332 |
Research Abstract |
ラミニンー332は、腫瘍細胞増殖、癌浸潤、癌転移において重要な役割と果たすと考えられ、近年注目を集めている基底膜関連蛋白で、様々な癌種において高発現し、高発現症例は予後不良であることが報告されている。我々は、これまでの研究で食道扁平上皮癌においても高発現例は予後不良であることを明らかにした。しかし、ラミニンー332が食道扁平上皮癌の悪性度に関与する機序に関しては、細胞内シグナルを含め明らかにされていない。本研究の目的は、その機序を解明し、新たな分子標的治療法のターゲットを検索することにあった。 食道癌切除143例のmTORの発現と予後との関連を検討しその結果はannals of SURGICAL ONCOLOGYのonlineで2010年3月公表された(K. Hirashimaら)。143例中mTOR陽性症例は71例、陰性症例は72例であった。Overall survivalの比較でmTOR陽性症例は予後不良との結果であった(hazard ratio 2.44 ; 95% confidence interval, 1.24-4.83 ; p=0.008)。 この結果から食道癌においてもmTORは治療標的になりうるものと思われる。
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Research Products
(2 results)