2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591580
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
笹子 三津留 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40143490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 正二郎 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (70381960)
海邉 展明 兵庫医科大学, 医学部, 病院助手 (40529351)
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Keywords | 癌幹細胞 / ピロリ菌 / 食道・胃癌 / hedgehog情報伝達系 / シチジデアミナーゼ |
Research Abstract |
【研究の目的】胃癌組織における各種morphogen遺伝子変異およびAID遺伝子発現と臨床予後との関連性を解析し、将来の分子標的療法に繋げるべく本研究を立案した。また、胃がんにおけるstem cell signalと密接に関連するEMT : epithelial-mesenchymal transitionの関連についても明らかにする。 【本年度の研究実績】 (1) 5年生存がフォローアップできる病期別胃癌患者の登録およびデータ整理を継続して行い、効率的な予後解析ができるようにデータ整理を継続している。(2) 胃がん症例において性・年齢・部位・ステージ・進達度・分化度・遠隔転移の有無・リンパ節転移の有無・腹膜播種の有無などをcovariateとして、予後との関連性をunivariate analysis(症例数がそろえばmultivariate)にて統計学的に解析するために症例を追跡中である。(3) 胃がんは組織におけるheterogeneityと強い浸潤転移能が特徴である。浸潤度別・組織型別(同一症例組織における局所的な組織型を含む)のEMT関連分子やAID遺伝子発現をreal-time RT-PCR arrayで行った。結果としては、浸潤型胃がんでは早期にEMTが起きており腹膜播種胃がん組織においてその傾向は顕著であることが明らかになった。また、同一症例においても部分的に浸潤型組織型に変化した場合は、やはりEMT関連分子の発現変化が起きることも明らかになった。がん幹細胞との関連性や予後解析などは継続しており、現在投稿準備中である。
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