2008 Fiscal Year Annual Research Report
肝癌切除後再発高危険群に対する高用量肝局所化学療法の再発防止効果の研究
Project/Area Number |
20591611
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
具 英成 Kobe University, 医学部, 教授 (40195615)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 巧 神戸大学, 医学部, 准教授 (70379402)
楠 信也 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (10379406)
木戸 正浩 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (00403246)
尾形 哲 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (40444583)
|
Keywords | 肝細胞癌 / 肝切除 / 肝内再発 / 経皮的肝灌流 |
Research Abstract |
肝細胞癌は切除後再発が高率で術後抗癌剤投与や従来の低用量動注化学療法の追加が試みられているが、効果は様々で一定の予防法はない。本研究では、私達の考案した最強の肝局所高用量化学療法である経皮的肝灌流化学療法(PIHP)を肝細胞癌切除後(治癒度B以上)の再発高危険群の患者に併用しその有効性をprospective randomized trialで検討する。目的は肝細胞癌切除後の再発予防策を確立し、予後の改善を目指した治療体系を構築することである。 本年度はこれまでの文献を検索し、肝細胞癌切除後再発危険因子を検討し、病理所見から被膜浸潤、肝内転移、脈管浸襲、切除断端陽性、最大腫瘍径5cm以上の5つの因子のうち1因子以上を満たし、肉眼的に遺残腫瘍のない症例を再発高危険群と設定した。さらに、この中でALT,AST:300IU/L未満、T-Bil:2.0mg/dl未満、ICGR15値:30%未満、血小板:5万以上をPIHP適応基準症例と設定した。候補者には十分なインフォームドコンセントを取得し、本研究の対象者として、封筒法で切除後PIHPを追加治療とする群(PIHP群)と追加治療を行わない群(コントロール群)に各々割り付けをおこない、これまでに各20症例ずつを選定した。PIHP群では肝細胞癌切除後、1-2ケ月以内にPIHPを施行した。PIHPの手術手技は既に臨床応用され、安全性も確立している。両群の患者とも退院後は3ヶ月ごとに採血とCT画像で再発の有無を確認した。症例を増やして、長期にわたる観察を継続中である。
|
Research Products
(4 results)