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2010 Fiscal Year Annual Research Report

肝細胞癌浸潤・転移におけるFascin蛋白の機能解析とその臨床応用

Research Project

Project/Area Number 20591614
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

武冨 紹信  九州大学, 大学病院, 助教 (70363364)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 前原 喜彦  九州大学, 医学研究院, 教授 (80165662)
杉町 圭史  九州大学, 大学病院, 特任助教 (90452763)
KeywordsFascin / 肝細胞癌 / 浸潤 / 転移
Research Abstract

Fascin蛋白は染色体7p22よりコードされる493アミノ酸よりなる球状のactin-binding proteinであり、正常の間葉組織、神経組織に発現、アクチン束を平行に結合させることで、lamellipodiaやfilopodiaを形成し、細胞運動・浸潤に関わっていると考えられている。今回肝細胞癌におけるFascin蛋白の動態を解明し、その浸潤・転移メカニズムを詳細に明らかにし、さらには進行肝癌症例の分子標的治療治療の開発を目的とし研究を計画した。
初発肝細胞癌137例に対し、抗Fascin抗体を用いた免疫組織化学染色を行い、癌部での陽性細胞を検討した。1000カウント中10個以上の陽性細胞を認めた症例を陽性群とした。
Fascinの陽性率は16.8%であった。陽性群は陰性群に比べ、有意にAFPが高く、腫瘍径が大きく、組織学的に低分化なものが多かった。さらに、門脈侵襲、肝内転移の頻度が高かった。1/3/5年無再発生存率は陰性群:73/42/24(%)であったのに対し、陽性群:44/26/26(%)であり、陽性群は陰性群に比べ有意に予後不良であった。さらに肝内胆管癌84例において同様に検討したところ、陽性率は35.7%であり、肝細胞癌と同様に腫瘍径が大きく、組織学的に低分化なものにFascin陽性例が多かった。以上より、Fascinは臨床的にHCCおよびCCCの進展に関与し、早期再発を予知する有用な指標となりえることが示唆された。

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Published: 2012-07-19  

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