2009 Fiscal Year Annual Research Report
肝内胆管癌組織に発現する細胞外マトリックスの機能解析とその臨床応用
Project/Area Number |
20591617
|
Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
宇山 直樹 Hyogo College of Medicine, 医学部, 助教 (70402873)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
飯室 勇二 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30252018)
平野 公通 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90340968)
|
Keywords | 肝内胆管癌 / 間質 / 線維芽細胞 / コラーゲン / 相互作用 / 受容体 |
Research Abstract |
肝内胆管癌組織内の豊富な間質は、多種の細胞外マトリックスによって構成され、癌細胞の機能に影響をおよぼすと考えられている。細胞外マトリックスのひとつであるコラーゲンは現在20種類以上報告されており、数種類のグループに分類されている。我々は今までに不溶性の線維を形成し、組織の構造を支える1)Fibril Collagens及び線維状のマトリックス成分に結合し、作用を制御している2)FACIT collagens (Fibril Associated Collagens with Interrupted Triple helices collagens)の発現及び発現差を肝内胆管癌組織及び非癌部組織において免疫組織学的に検討してきた。これらの中で癌細胞に強く発現を認めたcollagen type Vの役割について検討したが、癌細胞の増殖能及び浸潤能に明らかな関与は認めなかった。また、肝内胆管癌組織及び細胞にコラーゲンの受容体であるintegrin beta 1及びDDR1の受容体発現を認めた。これらの受容体の癌細胞における遺伝子発現をSiRNAを用いて抑制したところ、integrin beta1の遺伝子発現抑制は癌細胞の増殖能及び浸潤能に影響しなかったが、DDR1の遺伝子発現抑制は癌細胞の増殖能及び浸潤能を増加させた。以上よりDDR1は癌細胞の機能に深く関わっていることが分かった。また、現在、FAK阻害剤を用いた実験で、FAKが癌細胞の機能制御に関与している可能性が高いことが分かっている。今後、さらに検討していく予定である。
|
Research Products
(3 results)