2008 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌の治療抵抗性に関する樹状細胞を中心とした細胞性免疫学的検討
Project/Area Number |
20591636
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
見城 明 Fukushima Medical University, 医学部, 助教 (40305355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 拓朗 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (20305361)
佐藤 佳宏 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60347218)
木村 隆 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (00381369)
後藤 満一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50162160)
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Keywords | 膵癌 / 樹状細胞 / OK-432 / 術前 / 腫瘍内局注 |
Research Abstract |
本研究では、In標識した樹状細胞(以下、DC)をOK-432と共に腫瘍内に局注している。腫瘍内にDCを局注後シンチでDCの動態を観察した。また、DC局注後2週間程度で切除術を施行し、DCを局注した腫瘍と共に付属リンパ節を摘出した。摘出した腫瘍とリンパ節は、病理学的に組織の診断を行うと共に、免疫染色を行い、組織での免疫反応について検討した。 局注前の樹状細胞は、末梢血単核球分画より誘導したが、FACSで未熟DCが誘導された事を確認した。また、DCの標識率は70〜80%と良好で、経時的なDCの動態を観察することが可能であった。また、局注による副作用は軽微であり、手術に影響を及ぼすものではなかった。 摘出した標本の観察では、ほとんどの症例でDC局注部腫瘍の壊死像を認めた。現在、免疫染色を行い、局注腫瘍及び付属リンパ節における免疫細胞の検討を行っている。 膵癌摘出標本からの腫瘍内およびリンパ節内のリンパ球の採取を試みている。腫瘍浸潤リンパ球の採取は困難で、採取法について検討しているところである。 初年度としては、DC誘導、局注手技は確立した。また、摘出標本を用いて、組織学的検討も開始したところである。DC局注による膵癌組織の変化を示した報告はなく、大変重要であると考える。現在は、固定標本での腫瘍局所とリンパ節での免疫反応について検討しているが、浸潤リンパ球の機能を解析することで、より有益な情報が得られるものと考え、膵癌組織よりリンパ球を単離することが今後の課題である。
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Research Products
(1 results)