2009 Fiscal Year Annual Research Report
膵細胞および脂肪前駆細胞の分化・機能調節に関わる転写因子の検討
Project/Area Number |
20591637
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
土谷 まり子 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 准教授 (00266826)
|
Keywords | siRNA / mafA / mafB / 転写因子 / マイクロアレイ / large maf |
Research Abstract |
MafAが膵のb細胞だけでなく、脂肪細胞の分化や脂肪滴の形成に関与し、さらに脳の転写profileに影響することを示してきた。インスリン分化にかかわる転写因子と全身的な糖代謝の調節機構が示唆される。さらにMafAと同じlarge maf familyのひとつである転写因子mafBはa細胞の最終分化や、glucagonの分泌に関与するといわれており、生体の代謝情報のネットワークを形成すると予想されるので、今回この検討を加えた。siRNAによるmafB mRNAのknock downをin vivoで行い、microarrayで解析した。mafB siRNAマウスではコントロールに比べ、mafB mRNAは50%程度減少した。1)膵においてはglucagon, lipocalin2などがdown-regulateされ、Ddit, Nurprlなどがup-regurateしていた。2)腎においてはC3, lipocalin2, fibrinogenBbなどが強く抑制され(1/10)、clusterin, serin-protease inhibitor-1なども低下が見ちれた(1/2程度),一方serum glucocorticoid regulated kinase(Sgk), Thioether S-metyltransferase(Temt)などがup-regulateされていた。今回の条件は膵においてmafB mRNA 50% Supressionが達され、かつ腎のmafB mRNA suppressionがなされている条件での発現profileを検討している。mRNAの発現は、強度とそのタイミング(協調あるいは抑制因子)により、発現profileは多種多様となり、その意義を特定することが困難であることも多い。しかし、発現変化の顕著なもの、臓器や各mafで重複するものについては、生体の反応の方向性をきめる可能性のある変化として考えられ、今後はlipocalin 2などを中心に検討の予定。
|