2008 Fiscal Year Annual Research Report
ウサギの脊髄虚血モデルに対するRho-kinase阻害薬の脊髄保護効果の検討
Project/Area Number |
20591650
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中島 淳博 Kyushu University, 大学病院, 助教 (10260704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田上 禎久 九州大学, 大学病院, 助教 (40372742)
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Keywords | 脊髄虚血 / rho-kinase inhibitor / 虚血再潅流障害 / spinoplegia |
Research Abstract |
【脊髄虚血モデルの確立およびRho-kinase inhibitorの投与】 24Gの留置針をmarginal ear veinに留置する.左総頚動脈に24Gの留置針を留置し中枢側動脈圧ラインとする.深部温を直腸温でモニターし,38℃を維持する(電気ランプ使用).全身麻酔後に右大腿動脈より5Fカテーテルを腹部大動脈に向けて10〜12cm挿入する(これは,左腎動脈と大動脈分岐部の問に位置する).径開腹操作で腹部大動脈を露出し,左腎動脈の抹消側,分岐部の中枢側および後腸間膜動脈にテープをかける.また,同時に左腎動脈〜分岐部の間にカテーテルの先端があることを確認する.ヘパリン(200U/kg)を投与し,左腎動脈の抹消側,分岐部の中枢側および後腸問膜動脈を直視下に遮断(左腎動脈〜分岐部までの腰動脈のみ分節)して15min閉塞する.閉塞解除後,カテーテルを抜去し,創を2層で縫合する.この手技により,約85%のウサギの脊髄虚血モデルが確立できた.今後はさらに精度を増していけるようにする. このモデルを3群に分け,大動脈遮断直後に分節された腰動脈内にカテーテルを通して,それぞれ約30秒かけて注入する.Group1:38℃の生理食塩水(5ml/kg),Group2:4℃の生理食塩水(5ml/kg),Group3:4℃のFasudil(0.1mg/kg)+生理食塩水(Total5ml/kg).この結果,Group3でGroup1およびGroup2に比べ術後の後脚能が改善する傾向が認められた.
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