2009 Fiscal Year Annual Research Report
強制オシレーション法を用いたドナー肺の新しい肺移植前評価法の基礎的研究
Project/Area Number |
20591667
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
阪井 宏彰 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (50362489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊達 洋至 京都大学, 医学研究科, 教授 (60252962)
藤永 卓司 京都大学, 医学研究科, 助教 (00444456)
趙 向東 京都大学, 医学研究科, 助教 (00444464)
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Keywords | 強制オッシレーション法 / 肺移植 / 急性拒絶反応 / 慢性拒絶反応 / 肺保存 |
Research Abstract |
私どもは従来より低侵襲的な評価法呼吸機能検査の一つである強制オシレーション法(Forced Oscillation Technique: FOT)を用いて、小動物から中大動物、さらにヒトに至るまで以下のような解析を継続している。(1)呼吸抵抗を周波数解析により中枢成分と末梢成分とに分別し病変のheterogeneityの評価が可能となった。(2)安静呼吸下で最小限の呼吸努力で測定可能であり臨床的に優位性があるヒトでも応用可能な計測装置IOS(Impulse Oscillation System)が近年市販され、臨床応用に向けて将来性が期待されている。本年度もFOTまたはIOSを用いた研究成果を発表し報告してきた。Hamakawa H, Sakai H, et al Forced Oscillation Technique as a noninvasive assessment for lung transplant recipients. Advances in Experimental Medicine and Biology, 2010 Jan; 662:293-298さらに本年度はラット肺移植急性拒絶モデルを作成し、臓器レベルのメカニクスと病理組織の病態のgradingを対応させることによりドナー肺の保存状態の評価のみならず、移植後急性拒絶反応の早期発見に有用な情報が得られた。ラット肺移植後の強制オシレーション法を用いた肺メカニクスの評価発表は世界で我々が始めてであり、今後強制オッシレーション法を用いた急性拒絶反応の早期発見に大いに期待できるさらに、今後移植前の肺の保存状態の評価に加え移植後の急性拒絶反応、慢性拒絶反応の非侵襲的な評価が強制オシレーション法を用いて捉えられる可能性が示唆された。[Takahashi, Sakai ERS 2009 Sep.13(761文字)
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