2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591678
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
佐久間 勉 Kanazawa Medical University, 医学部, 教授 (90215674)
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Keywords | 肺胞水分クリアランス / β受容体 / 肺傷害 / ノックアウトマウス / Zucker rat / RAGE / ナトリウムチャンネル / 肺水腫 |
Research Abstract |
1.RAGEノックアウトマウスでの研究 肺傷害におけるRAGE(Receptor for advanced glycation end-products)の役割を解明した。RAGEノックアウトマウス(N=150)を繁殖し、高濃度酸素肺傷害を発生させた。対照としてWild typeマウス(C57BL/6J)を使用した。まず、100%酸素に3日暴露した。肺傷害の程度を肺乾湿重量で決定した。次に、肺胞水分クリアランスを測定して、β1交感神経刺激薬デノパミンとβ2交感神経刺激薬テルブタミンの効果を比較した。その結果、肺湿乾重量比、肺胞水分クリアランス、テルブタリン効果、デノパミン効果ともノックアウトマウスとWild typeマウスで有為差がなかった。このことより、RAGEは高濃度酸素肺傷害に関与しない事が示唆された。 2.Zucker ratでの研究 Zucker ratで肺胞水分クリアランスが亢進する機序を研究した。Obese Zucker rat, Lean Zucker rat, SD ratで肺胞水分クリアランスを比較した。その結果, Obese Zucker ratではα1-、β1-Na, K-ATPaseの発現とβ2受容体の発現が亢進するが、ナトリウムチャンネルの発現の亢進はなかった。β2受容体遮断薬は肺胞水分クリアランスの亢進を抑制したため、β2受容体の亢進が主たる機能であると示唆された。Tohoku J Exp Medに論文発表された。 3.β1受容体の役割の研究 Alzet Osmotic Pumpを用いて、β1受容体遮断薬の持続注入モデルを作成した。そのポンプを使用すると約1週間の持続注入実験が可能であることが判明した。
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Research Products
(1 results)