2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591687
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
久門 良明 Ehime University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80127894)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 英昭 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (30322275)
|
Keywords | 脳梗塞 / 浸潤細胞 / 治療 |
Research Abstract |
ラット局所脳虚血モデルのin vivo実験で、虚血中心部にIbal(マクロファージ/マイクログリアのマーカー)陽性細胞およびNG2コンドロイチン硫酸プロテオグリカン(オリゴデンドロサイト前駆細胞マーカーで神経幹細胞にも発現するとされる)陽性細胞が出現することを観察し、これらの細胞の中には両者が陽性の細胞が多数含まれることを明らかにした。つまり、虚血中部に新淳してくるマイクログリアが多能性神経前駆細胞の役割を有する可能性を示した。 そこで、虚血脳においてマイクログリアの果たす役割(多能性幹細胞として)を明らにするため、各種神経細胞への分化能について名種抗体を用いて経時的に観察した。そして以下の結果を得た。 1)ラット虚血脳中心部に浸潤するマクロファージの多くは、IbaiおよびNG2を発現した。これらの細胞は、NG2/Ibal^+細胞やNG2^+/Ibal細胞と区別するために、BINCs(brain Ibal^+/NG2^+cells)と名付けた。 2)この脳のIbal^+/NG^2+cellsに増殖性で、数のピークは虚血後7日目であった。 3)電子顕微鏡による観察により、NG2は多くのphagosomesとirregular-shapedor renifrm heterochromatin-richnucleiをもった細胞(単球/マクロファージの特徴)のプラズマ膜に沿って局在していることを見いだした。 4)NG2のイムノブロットの結果、NG2にはBINCsで発現され分子量300kDaを有するものと、対側脳でみられる分子290kDaを有するものの2つのタイプが存在していた。この結果は、BINCsは変性ないし壊死細胞呑食機能のみならず、虚血中心部の治癒および再生機転への関与を示唆していると考えられた。
|
Research Products
(2 results)