2009 Fiscal Year Annual Research Report
過疎の進む地域の医療従事者に対するストロークチームによる卒後・職能教育
Project/Area Number |
20591689
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
齊藤 正樹 Sapporo Medical University, 医学部, 助教 (90295345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寳金 清博 北海道大学, 医学部, 教授 (90229146)
米増 保之 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20336407)
高橋 明 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (30531123)
高塚 伸太朗 札幌医科大学, 附属総合情報センター, 助教 (30457733)
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Keywords | 医学部卒前教育 / 生涯教育 / 医学部卒後教育 / 社会人教育 / ストロークケアワーカー / 臨床研修医精度 / 過疎 / 国家試験 |
Research Abstract |
医学部卒前教育:平成21年度もOSCEに脳卒中診療技術(患者への挨拶、声がけなど基本的診療姿勢、麻痺の発見と評価、治療法の選択、予防を含めた問診技術)を導入し、ストロークケアワーカー(社会人)が大学に赴き医学部学生への教育を行なった。今年は評価スタッフを耳鼻科、眼科に広げ、問題点を解析した。講習会および卒業試験受験者は2年間で合計200名に達した。この結果は第50回日本神経学会総会にて推薦演題となった。寳金は全国医学部の脳卒中教育の講義時間を解析し、そのばらつきを指摘した。 医療従事者卒業前教育:ストロークケアワーカー(医師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、介護福祉士、社会福祉士:MSW、精神保健福祉士:PSW)の過去5年間の国家試験問題の解析により、一般市民公開講座で必ず啓発するt-PAによる脳卒中治療や血管内治療が医師国家試験出題項目の独立した項目になく、看護師の卒業前教育は慢性期患者にウェイトが置かれ、急性期患者が多い卒後環境とギャップが大きいこと、「PSWやMSWの医学的知識は独学に支えられ、これを支える卒後教育システムが存在しない」こと、これら「脳卒中医療と福祉にかかわる社会人・国家試験資格者を横断的に教育するテキスト・社会人教育システムが本邦には存在しないこと」を報告した。 社会人教育:日本脳卒中協会北海道支部と協力して、米増保之、高橋明、齊藤は札幌市、砂川市、帯広市、岩見沢市を回り、過疎の進む地域の社会人(救急隊員や臨床研修医、看護師、救急隊員、リハビリテーション技師)への脳卒中講習会を地元社会人とともに計7回開催し、参加者が300名を超えた。その結果、メディカルコントロール協議会など地域の人間が自主的に社会人教育講習会や市民公開講座を開催したほか、地元の救急救命士から日本臨床救急医学会総会の演題登録がはじめて実現した。
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Research Products
(7 results)