2008 Fiscal Year Annual Research Report
くも膜下出血急性期における細胞内シグナルの解明:AT1受容体との関係について
Project/Area Number |
20591695
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
草鹿 元 Jichi Medical University, 医学部, 講師 (00265258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 三衛 自治医科大学, 医学部, 教授 (70112620)
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Keywords | 脳・神経 / シグナル伝達 / くも膜下出血 / 急性期脳損傷 / 脳血液関門 |
Research Abstract |
ウレタン麻酔を施したSD雄性ラット(300-350g)を人工呼吸器管理下に左の頚部内頚動脈より6.0ナイロン糸を挿入し、頭蓋内内頚動脈を穿通することによりくも膜下出血モデルラットを作成した。アンギオテンシンIIAT1受容体阻害薬による治療群については、くも膜下出血後30分でカンデサルタン(9mg/kg)を腹腔内に投与し、コントロール群については同様にvehicleのみを腹腔内投与し、手術中は血圧(大腿動脈より観血的に測定)、体温、血液ガス分圧をモニターし、実験中の固体のコンディションにばらつきがでないように全身管理を行った。術後24時間でラットの神経スコアー、血圧、体温を測定し、その後に全身麻酔下に4℃に冷却した燐酸バッファーにて心臓還流し、すばやく脳を摘出した。これを4℃の燐酸バッファーで満たされたシャーレ内で冷却しながら、顕微鏡下に脳底動脈と脳実質組織に分離し、脳底動脈と脳実質組織は別々の検体としてそれぞれ-80℃で保存した。これらの検体については、脳浮腫に関連するMAPK,Srcなどの細胞内シグナル活性やVEGFの発現、定量などをウエスタンブロット法やノーザンプロット法にて測定中である。 くも膜下出血24時間後の血圧と神経スコアーについての治療群とコントロール群の比較では、治療群ではコントロール群に比較し血圧は約30-40%低下し、神経スコアーは改善の傾向を認めている。脳浮腫の評価については、くも膜下出血後24時間で、全身麻酔下に断頭し、すばやく脳を取り出し直ちに脳の質量を測定、その後脳を80℃のオーブンで24時間乾燥させ、乾燥脳の質量を計測することにより脳組織内の水分量を算定した。今までの実験結果では治療群の方がコントロール群に比して、脳の水分含有量が少ないデータが得られている。
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Research Products
(2 results)