2009 Fiscal Year Annual Research Report
膜融合粒子を用いた悪性脳腫瘍に対するホウ素中性子捕捉療法の基礎的研究
Project/Area Number |
20591705
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中井 啓 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (50436284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 明 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90241819)
山本 哲哉 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (30375505)
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Keywords | ホウ素 / 中性子 / 悪性脳腫瘍 / リポソーム / 膜融合 |
Research Abstract |
膜通過ドメインを有するペプチドにホウ素化合物を結合させ、リポソームを構成した。 ●膜通過ドメインペプチドおよびboronophenylalanine (BPA)を有するlipopeptideの合成にmg単位、純度90%以上で成功した。同定はH1-NMR、ESI-MSにより行った。ESI-MSにおいては、Boron-lipopeptideをヒドロホウ素化により過酸化水素で処理し、BPA部分がチロシンの化合物と比較することで検討した。結果、同様にピークを得た。 ●合成したlipopeptideを用いたリポソームを構成した。組成は、DSPC,コレステロール、DSPE-PEGに本化合物を混じ、薄膜振盪法でリポソームを構成した。リポソームへの新規脂質アナログの修飾約70%の収率でLipopeptideがミセル、単分子状態に優先してLiposome中に存在することが明らかとなり、ペプチド修飾Liposomeが構築されていると考えられた。 ●これの動態の解析を細胞実験でホウ素濃度を検討することで行ったところ、ホウ素Lipopeptide 5%を混じて調整されたliposomeはcontrolとして用いたborocaptate Sodium溶液の156倍の取り込み効率およびホウ素絶対濃度の向上が見られた。 ●引き続き細胞膜通過性能の検討および、動物実験に向けた化合物合成のスケールアップ、リポソームの合成法の検討を行っている。
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Research Products
(2 results)