2009 Fiscal Year Annual Research Report
ポストゲノム時代における良性脳腫瘍のエピジェネティクス・バイオマーカーの開発
Project/Area Number |
20591710
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
齋藤 清 Fukushima Medical University, 医学部, 教授 (00240804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏目 敦至 名古屋大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (30362255)
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Keywords | 髄膜腫 / エピジェティクス / DNAメチル化 |
Research Abstract |
本研究は、良性脳腫瘍、特に髄膜腫における包括的なエピジェネティクス解析をおこない、腫瘍の本質解明に結びつけることが目的である。本年度は下記の研究を行った。 1. 過メチル化遺伝子同定のための一次スクリーニングとして、grade 1髄膜腫6例とgrade 2髄膜腫6例を用い、MCAM (Methylated CpG islands amplification microarray)を施行した。 2. 過メチル化と判定された遺伝子はgrade 1で250/6157 gene (4.06%) 445/15137 loci (2.94%)、grade 2で323/6157 gene (5.25%) 567/15137 loci (3.75%)であった。 3. 両群間の差の大きい14遺伝子を抽出しpyrosequencingを行った。 4. 6遺伝子がMCAM結果と相関を示し、HOXA5ではgrade 1優位に、CHADではgrade 2優位に過メチル化傾向がみられ、REC8、CLIC6、HIF3Aでは全体に高いメチル化状態を示した。 5. 著明な過メチル化の認められたHIF3A遺伝子について、29臨床検体を用いてReal-time RT PCRにて発現解析を行った。 6. 2例でcontrolより高発現、2例でcontrolと同程度の発現、25例および細胞株2系統では著明な発現低下がみられた。 7. 細胞株にメチル化阻害剤である5-Aza-2'-deoxycytidineを添加したところ、HIF3Aの発現が回復することが確認された。 本研究ではDNAメチル化によりHIF3A発現が抑制されていることが示された。HIF3Aは低酸素誘導因子の発現を抑制する可能性が示唆されており、HIF3Aの強制発現が腫瘍増大や血管新生等に与える影響についてさらに検討する予定である。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
齋藤清, 藤本保志
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Journal Title
頭蓋底腫瘍.「脳神経外科周術期管理のすべて 改訂第3版:松谷雅生,田村晃(編)」(メディカルビュー,東京)
Pages: 167-175
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[Journal Article]2009
Author(s)
齋藤清, 伊藤英治
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Journal Title
Rathke嚢胞.「下垂体腫瘍のすべて:寺本明,長村義之(編)」(医学書院,東京)
Pages: 282-287
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[Journal Article]2009
Author(s)
齋藤清
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Journal Title
前頭蓋底の解剖と手術.「脳神経外科エキスパート 頭蓋底:佐伯直勝(編)」(中外医学社,東京)
Pages: 38-47
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[Presentation] 経頭蓋硬性鏡単独手術2009
Author(s)
齋藤清, 渡邉督, 安藤等, 粕谷泰道, 伊藤英治, 佐藤拓, 市川優寛, 佐久間潤, 永谷哲也
Organizer
第16回 日本神経内視鏡学会
Place of Presentation
富山
Year and Date
20091204-20091205
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[Presentation] 静脈洞に進展した髄膜腫の摘出術2009
Author(s)
齋藤清, 伊藤英治, 佐藤拓, 粕谷泰道, 安藤等, 松本由香, 渡邉督, 佐久間潤、永谷哲也、若林俊彦
Organizer
第14回 日本脳腫瘍の外科学会
Place of Presentation
東京
Year and Date
20090925-20090926
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