2008 Fiscal Year Annual Research Report
Radiosurgeryが脳血管内皮細胞および脳循環に与える影響に関する研究
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20591720
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
栗田 浩樹 Kyorin University, 医学部, 講師 (70262003)
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Keywords | radiosurgey / 血管内皮細胞 / PKC / GFAP / 脳動静脈奇形 / 脳血流 / 放射線障害 / 血管構築 |
Research Abstract |
平成20年度はラット脳動静脈奇形モデルの作成・radiosurgeyの施行・急性血管内皮障害の評価を行なった。具体的には、体重300gの雄Wister Ratに顕微鏡下に内頚動脈と頚静脈を10-0ナイロン糸で血管吻合して動静脈シャントを形成し、一ヶ月後にLINACにより血管奇形部位を中心に0,10,20,30,50Gyの局所一回大量照射(radiosurgery)を施行後、照射1日後および1および3ヶ月後に脳動静脈シャントの開存を確認してsacrificeし、頭蓋骨を除去して灌流固定を行った。作成した脳動静脈シャントモデルは当初の予測より中期的開存率が低かったため、予定したモデル数(各線量でN=20)に達せず、現在吻合部位を最調整して不足分のモデルを追加作成中である。また、これと並行して脳標本として完成しているものは、照射範囲内の血管構築の変化を、内皮細胞(CD34)、血管平滑筋(SMA)、内弾性板(EVG)、基底膜(Collagen IV)の各障害マーカーで免疫組織学に検索しており、現在までに内皮細胞および内皮下結合織の増殖、内弾性板の破綻、血管平滑筋の断裂などの血管構築の変化が示唆されている。今後全標本の完成を待って、平成21年度に予定されている照射6および12カ月後の変化と合わせ、の組織学的変化を定量化し、放射線照射後のvasculopathyの機序、およびそれが脳血流に与える経時的影響について解析する予定である。
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