2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポロソームに焦点をあてた分泌機構抑制による機能性下垂体腺腫の新しい治療法の確立
Project/Area Number |
20591723
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
松野 彰 帝京大学, 医学部, 教授 (00242058)
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Keywords | VAMP / fodrin / porosome / GH / pituitary cell / siRNA / GH3 cell / AtT-20 cell |
Research Abstract |
ECFP-VAMP、EGFP-fodrin、またこれら2者を同時にトランスフェクションしたのちに、分泌刺激(GH3にはTRH, high K, AtT-20にはhigh K, CRH)を加え、GHの分泌過程、分泌顆粒が発芽し分泌をおこす際に、ECFP-VAMP、EGFP-fodrinがどの過程まで作用しているか、real-timeに観察した。共焦点レーザー顕微鏡のほかに、二光子顕微鏡を用いて細胞膜直下についても観察した。ついで、siRNAを用いてVAMP. fodrinの作用を阻害し、porosomeの形成とGHの分泌が抑制されることを観察した。VAMP. fodrinについていくつかの塩基配列をターゲットとしてsiRNAを作成し、ベクターに組み込んで、EYFP-GHを発現するGH3 cellとAtT-20 cellにtransfectionした。そして、VAMP.fodrinの発現が抑制されていることを、タンパクレベルとmRNAレベルで確認した。これまでに行ってきた分泌刺激(GH3にはTRH, high K, AtT-20にはhigh K, CRH)に対して、EYFP-GHの分泌が抑制されることを共焦点レーザー顕微鏡で観察した。このことにより、GHの分泌におけるVAMP, fodrinの役割をよりいっそう明確になった。これら、VAMP. fodrinの抑制が、GHの分泌抑制をおこすこと、ひいてはGH産生下垂体腺腫の新たな治療方法となりうると考えられた。
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