2010 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄損傷におけるbFGF徐放ゼラチンゲルと骨髄間質細胞由来シュワン細胞移植の効果
Project/Area Number |
20591736
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大河 昭彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30312945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 正志 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (50281712)
村田 淳 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (20344997)
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Keywords | 脊髄損傷 / bFGF / ゼラチンゲル / 骨髄間質細胞 / 神経幹細胞 |
Research Abstract |
【背景・目的】ラット脊髄圧挫損傷モデルにおけるbFGF徐放マセチンハイドロゲルを併用した骨髄間質細胞由来神経前駆細胞(以下BMSC-N)移植の治療効果を検討した。 【方法】8週齢雌性Wisterラットの9-10胸椎を椎弓切除後、IH Impactor(200Kdyn)を用いて脊髄圧挫損傷モデルを作成した。損傷から1週後、bFGF20μgを含んだゼラチンハイドロゲル0.4mgとともにBMSC-Nを損傷中心部に3.0×10^5個移植した(細胞移植群)。対照として細胞移植を併用しないbFGF+ゼラチンハイドロゲル投与群(Gel群)を作成し比較した。運動・知覚機能を損傷から9週間測定した。9週時点で皮質脊髄路のトレーシングを行い、損傷11週後に灌流固定を行い組織学的に検討した。 【結果】(1)細胞移植群において移植細胞は損傷11週の時点で残存していた。 一部の移植細胞は移植部位から長軸方向にmigrationしていた。(2)行動学的評価では損傷9週後におけるBBB scoreは細胞移植群が10.6点、Gel群か10.1点で統計字的な有意差は認めなかった。ほかInclined plane test・知覚機能検査でも両群間に統計学的な有意差は認めなかった。 【考察・結論】移植細胞の3次元的配列構造維持のためゼラチンハイドロゲルを基質として利用した。また、移植細胞の生着能及び増殖能を高める目的でゲル内にbFGFを注入した。移植細胞は損傷11週の時点で残存していたが、行動学的には2群間では認められなかった。今回は細胞・栄養因子・スカフォールドを同時に移植(投与)したが、臨床的に意義のある改善を得るためには、BMSC-N、bFGF、ゼラチンハイドロゲルそれぞれの至適移植(投与)時期を検討しなければならないと思われた。
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Research Products
(2 results)