2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591746
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
吉田 宗人 Wakayama Medical University, 医学部, 教授 (60201018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 展行 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (90438276)
中塚 映政 関西医療大学, 保健医療学部, 教授 (30380752)
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Keywords | 脊髄損傷 / 神経科学 / 生理学 / シグナル伝達 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
幼弱ラットから厚さ500μmの脊髄横断スライス標本を作製し、酸素負荷した人工脳脊髄液を灌流した。 前角細胞および後角細胞からパッチクランプ記録を行い、膜電位を-70mVに電位固定した。記録が安定した後、酸素とグルコース除去した人工脳脊髄液を灌流し(実験的虚血負荷)、前角細胞および後角細胞が細胞死に至るまでの電気応答を記録した。全ての記録細胞において、実験的虚血負荷数分後に内向き電流(脱分極応答)が発生した。この内向き電流は、傾きが緩徐な内向き電流と引き続いて発生する急峻な内向き電流で構成されていた。虚血負荷を継続すると、記録膜電流は急峻な内向き電流の発生後まもなく不安定となり、全ての記録細胞は細胞死に至った。虚血負荷開始から急峻な内向き電流発生までの潜時を前角細胞と後角細胞で比較すると、前角細胞において潜時は有意に短かった。細胞膜の表面積をあらわす膜容量を測定すると、前角細胞の平均膜容量は後角細胞より有意に大きかった。興味深いことに、前角細胞において膜容量と虚血負荷開始から急峻な内向き電流発生までの潜時は有意な負の相関関係がみられたが、後角細胞では有意な相関関係は見られなかった。急峻な内向き電流の振幅を前角細胞と後角細胞で比較すると、前角細胞において急峻な内向き電流の振幅は有意に大きかった。さらに、虚血負荷による急峻な内向き電流の発生後に正常人工脳脊髄液を再灌流して、脊髄前角細胞と後角細胞の回復率を比較した。脊髄前角細胞は後角細胞より回復率が低い傾向を認めた。
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Research Products
(30 results)