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2009 Fiscal Year Annual Research Report

転座型融合蛋白による滑膜肉腫発症機序の解明

Research Project

Project/Area Number 20591756
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

大内田 守  Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80213635)

Keywords滑膜肉腫 / SYT / SS18 / SSX / 転写制御 / 染色体転座 / 融合遺伝子
Research Abstract

1. 研究目的;
滑膜肉腫は比較的頻度の高い肉腫の一つで、肺転移、リンパ節転移をきたすこともあるため、腫瘍発症機序の基盤的解明は重要な課題である。本腫瘍に特異的な染色体転座が同定され、第18染色体上のSYT (SS18)遺伝子とX染色体上のSSX遺伝子の融合型遺伝子SYT-SSXが滑膜肉腫の95%以上で検出されることが明らかになり、我々はこれまでに当遺伝子産物が相互作用する標的蛋白を同定した。本申請では、染色体転座により生じたSYT-SSX蛋白複合体が直接作用し発現を抑制している遺伝子を同定することを目的としている。
2. 実施計画;
(1) SYT-SSX蛋白機能阻害物質の検討;SYT-SSX蛋白は、特異的なスペックル状で核に局在する。我々は滑膜肉腫細胞にSYT-SSXとGFP蛍光蛋白の融合蛋白を発現させることで、その局在をモニタリングしながら、SYT-SSX蛋白を阻害させる物質を検索し、腫瘍の抑制効果を持つ物質のスクリーニングを検討する。
(2) SYT-SSX蛋白複合体が直接結合しているプロモーターの検討;SYT-SSX蛋白は蛋白・蛋白相互作用を介して、遺伝子プロモーターに結合し、遺伝子発現を異常にすることで腫瘍化を引き起こしていると考えられている。我々は、ChIPライブラリー解析することにより、SYT-SSX蛋白複合体が直接結合しているプロモーター群の同定を試みる。
3. 研究成果;
(1) SYT, SSXおよびSYT-SSXと蛍光蛋白の融合蛋白を発現する滑膜肉腫細胞株を作り上げた。ピストン脱アセチル化剤、CDK阻害剤、NF-kB阻害剤等を含む様々な薬剤やcDNA発現ベクターを導入し、SYT-SSX蛋白の局在に影響を与える薬剤・遺伝子を探したが現在までのところ見つかってはいない。
(2) SYT抗体、SSX抗体を用いたChIP法を用いて、滑膜肉腫細胞のSYT-SSX蛋白複合体が結合しているDNA断片を回収後、ライブラリーとしてベクターにクローニングし、シークエンス解析を行った。その配列がどの遺伝子のプロモーター領域かを調べているが、配列のアライメント解析結果の情報量があまりに多いために、現在、コンピューター分析中である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2010

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Frequent methylation of RASSF1A in synovial sarcoma and the anti-tumor effects of 5-aza-2'-deoxycytidine against synovial sarcoma cell lines.2010

    • Author(s)
      Kunihiko Numoto
    • Journal Title

      J Cancer Res Clin Oncol. 136

      Pages: 17-25

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 進む癌遺伝子検査について2010

    • Author(s)
      大内田守
    • Organizer
      福山市民公開講座
    • Place of Presentation
      福山
    • Year and Date
      2010-06-06

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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