2010 Fiscal Year Annual Research Report
ビスホスフォネートを用いた悪性骨軟部腫瘍に対する治療戦略
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20591764
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
村田 博昭 京都府立医科大学, 医学研究科, 客員講師 (90360031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 晋也 佐賀大学, 医学部, 教授 (80359794)
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Keywords | 悪性骨腫瘍 / 悪性軟部腫 / ビスホスフォネート / 癌 |
Research Abstract |
悪性軟部腫瘍に対する第3世代ビスホスフォネートと放射線併用療法の抗腫瘍効果の検討 これまでに軟部肉腫細胞株に対してビスホスフォネートによる直接的抗腫瘍効果を報告してきた。今回は線維肉腫細胞株(HT1080)に対して、第3世代ビスホスフォネートと放射線療法との併用による腫瘍増殖抑制に関する相乗効果の有無を検討した。その結果、以前に得られたビスホスフォネート単独投与の時のIC50値よりも低濃度で処理し、低線量の放射線照射を追加することで有意な細胞増殖抑制効果を示すことが判明した。これらの原因を究明するため細胞周期解析を行ったところ、G1-,S-,G2/M-期の変化は単独のビスホスフォネート投与の時と比較し明らかな変化はなかったが、Sub-G1期の細胞比率の増加は顕著に認めた。また、これらの細胞においてcaspase-3,9の発現の上昇を認めた。ビスホスフォネート単独投与したものと放射線併用群とを比較すると、併用群ではSub-G1がより増加し、強い増殖抑制効果を認めており、アポトーシス誘導効果において併用効果があると考えた。 次に、これまでの実験からビスホスフォネートは投与後48時間で細胞周期をS期で停止させることからHT1080に対して、ビスボスフォネート投与48時間後に放射線を照射し、その48時間後での抗腫瘍効果の検討を行った。結果は、薬剤投与と同時照射した群と比較して、細胞周期の変化、増殖抑制効果、Sub-G1の増加ともに有意差を認めず、さらなる検討が必要であると考えた。
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Research Products
(3 results)