2010 Fiscal Year Annual Research Report
関節鏡下における安全な診断・治療のための教育訓練システムの開発
Project/Area Number |
20591770
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
森山 茂章 福岡大学, 工学部, 准教授 (00299538)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 一朗 福岡大学, 医学部, 講師 (60369022)
岩崎 昭憲 福岡大学, 医学部, 教授 (50248506)
内藤 正俊 福岡大学, 医学部, 教授 (40227715)
|
Keywords | 外科医療 / 教育・訓練 / 関節鏡下手術 |
Research Abstract |
関節鏡下の診断・治療は,患者への負担が小さく治癒も早いため,近年急速に適用が増加している.しかし関節鏡下の技術向上の教育方法は確立されているとは言えない.研究2年目においては,関節鏡の操作の誤りが大きな事故につながりやすい顎関節を対象として,三次元CTより得られた形状データから仮想空間上でトレーニングを行うバーチャルシミュレータを開発した.研究3年目ではその技術を応用し,足関節を対象にシミュレータの開発を試みた.その結果,顎関節と同様に関節鏡の基本操作や初学者の三次元的解剖の理解の助けになることは確認されたが,鉗子操作における骨など硬組織の触覚の再現がハプティクスデバイスの性能から困難であった.開発したシミュレータとBoxモデルによる訓練を比較すると,Boxモデル訓練が実際の関節鏡下の治療を再現できることが分かった.そこで,実用的で安価なBoxモデルとして,足関節の簡易模型に金属製のマーカを取り付け,鉗子とマーカの接触を検出するとともに,関節鏡と鉗子の位置および姿勢を磁場センサにより調べるシステムを用いて,関節鏡下の鉗子操作訓練を行うこととした.その結果,関節鏡下の作業においては,斜視の関節鏡に対応する能力を養うことが重要であるとともに,常に鉗子を視野に保持する訓練が重要であることがわかった.また,初学者に対して鉗子の移動など単純な訓練を繰り返すことにより,関節鏡および鉗子操作の技術が大きく向上することが確認された.
|
Research Products
(11 results)