2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591777
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
南平 昭豪 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (70464245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 淳 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40237938)
名井 陽 大阪大学, 医学部付属病院, 准教授 (10263261)
吉川 秀樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60191558)
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Keywords | 軟骨分化 / 低酸素 / Nkx3.2 / 転写因子 |
Research Abstract |
酸素分圧を変化させた際に見られる軟骨細胞の分化促進へのシグナル、および転写の制御の解明を行う目的でNkx3.2をターゲットにした。間葉系細胞でのNkx3.2発現は、ShhやPTH-rPによって発現調節され、またNkx3.2はRunx2を抑制し軟骨形成に関わる転写因子であることが知られている。 C3H10T1/2細胞をnomoxia(20%O_2)、hypoxia(5%O_2)に分けて培養し、rh-BMP_2(300ng/ml)を添加して刺激する軟骨分化系を用いた。normoxiaとhypoxiaでのShh, PTH-rP, Nkx3.2, Ihh, col2al, Sox9, Runx2の発現をReal time RT-PCR法で観察した結果、Shhはhypoxiaで刺激後6~24時間にかけ増加し、PTH-rP、Nkx3.2はhypoxiaで刺激後1~10日にかけ持続的に増加した。Runx2は3~7日にかけて減少した。Sox9は差がなかった。Ihhは7~10日にかけ減少した。micromass cultureでNkx3.2のタンパク合成の差を免疫染色にて調べた結果、hypoxiaではnormoxiaより多くの核がNkx3.2を発現していた。Nkx3.2の発現をsiRNAで抑制して、glycosaminoglycan(GAG)の発現をAlcian Blue染色法で調べた結果、hypoxiaにおいてもGAGの発現はnormoxiaレベル以下に抑制された。 HypoxiaによってShh, PTH-rP, Nkx3.2の発現は上昇し、Runx2, Ihhは減少する変化がみられた。Nkx3.2の発現抑制によりhypoxiaでも軟骨分化促進は見られなかったことから、hypoxiaにおける軟骨細胞分化誘導において、Nkx3.2が重要な役割を果たしていると考えられた。
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