2009 Fiscal Year Annual Research Report
変形性関節症の病態解明-GADD45ベータトランスジェニックマウスの解析-
Project/Area Number |
20591787
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
井尻 幸成 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (00315417)
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Keywords | Gadd45beta / C / EBPbeta / OA / cartilage / apoptosis |
Research Abstract |
本研究の目的は変形性関節症(0A)の病態にgadd45betaおよびその関連分子がいかに関わっているかを検討することである。Gadd45betaは正常軟骨および初期OA軟骨に発現しており、とくに初期OAにおいてはclusterを形成する細胞に強発現している。一方、OAの病態が進行するとその発現は著しく低下する。Gadd45betaは細胞のhomeostasisに関わり、COLIIA1, ColX, MMP-13などの遺伝子発現を調節する。C/EBPbetaはleucine zipper transcription factorに属し、細胞の分化や炎症、ストレス反応に関与する。また、成長軟骨においては、Gadd45betaにより、MTK1/MKK3/6/p38を介してリン酸化を受け、COLX遺伝子をせいに制御する。このことから、Gadd45netaとC/EBPbetaのOAにおける機能が中申され、本研究を行うこととなった。 まず、Tet-off systemを用いるために、軟骨特異的発現蛋白であるCOMP (cartilage oligometric matrix protein) promoterを用いたTet-off COMP miceを作成した。ついで、TR-gadd45beta miceとTR-C/EBPbeta miceを作成した。TR-gadd45beta miceの確立には至らず、すべての動物が死亡したので、改めて、injectionからやり直しに取り組んでいる。TR-C/EBPbetaについては、系の確立を確認できた。 現在、Tet-off COMP miceとTR-C/EBPbetaの交配を重ねて、double transgenic miceの確立を急いでいる。
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