2008 Fiscal Year Annual Research Report
交感神経興奮に伴う肺血管透過性亢進機序の解明とARDS治療法の開発
Project/Area Number |
20591801
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西脇 公俊 Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 教授 (10189326)
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Keywords | NPY / ARDS / 肺血管透過性 / 肺水腫 / 交感神経 |
Research Abstract |
NPYの細胞レベルでの血管内皮細胞透過性亢進作用を、内皮細胞の単層培養を展開し、培養細胞内のカルシウムの測定、Tansendothelial FITC-labeled albumin permeabilityの測定からNPYの血管透過性亢進の細胞レベルでのメカニズム解明を目的として実験を行った。まず、1.ラットの肺血管内皮細胞の単層培養を、すでに確立している大動脈内皮細胞の単層培養法に準じて確立し、Tansendothelial FITC-labeled albumin permeabilityの測定からNPYの濃度を変えて透過性を亢進させるNPYの濃度を検討した。しかし、どの濃度においても透過性亢進がはっきり認められず、一旦NPYによる肺血管内皮細胞透過性亢進の確認実験は中断した。2.以前NPYにより透過性亢進が認められたラット大動脈内皮細胞の単層培養による予備実験を行い、条件設定を行った。その結果、特に問題なく以前と同じ結果が再現されたので、実験材料を変えて再度肺血管内皮細胞で取り組むこととした。3.今度はヒト肺血管内皮培養細胞を購入して実験材料とし、顕微鏡用マイクロチャンバーに肺血管内皮細胞の単層培養を展開した。そしてTansendothelial FITC-labeled albumin permeabilityの測定から、透過性を亢進させるのは10^<-7>M以上の濃度のNPYであることが分かった。 合わせてARDS患者からの水腫液を採取・保存した。
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