2009 Fiscal Year Annual Research Report
脳脊髄虚血再灌流障害に対する電磁気刺激を用いたポストコンディショニング作用の検討
Project/Area Number |
20591821
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
原田 秀樹 Kurume University, 医学部, 講師 (30198923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三島 康典 久留米大学, 医学部, 講師 (30258470)
新山 修平 久留米大学, 医学部, 講師 (40258455)
原 将人 久留米大学, 医学部, 助教 (10330862)
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Keywords | 脳脊髄虚血再灌流傷害 / 電磁気刺激 / ポストコンディショニング |
Research Abstract |
脳脊髄虚血再灌流傷害に対するポストコンディショニング作用に最適な電磁気刺激条件を得る為に、虚血後に賦活化される幹細胞系を念頭にいかなる細胞内伝達機構が関与するかを検証し、伝達機構に対する電磁気刺激の影響を調べた。具体的内容、意義、重要性は以下の通り。 虚血再灌流傷害に対し骨髄間葉系幹細胞(BMSCs)の梗塞後脳室内投与は機能改善に効果的で、また脳損傷後には脳室近傍幹細胞系が活性化される事が報告されている。ポストコンディショニングとして電磁気刺激に効果があるとすれば、虚血後CSFに含まれるこれらの細胞系を賦活化するサイトカイン、各種タンパクの出現が鍵となるかも知れない。本研究の第1段階として虚血後CSFのBMSCs活性化による増殖、分化についてin vitroで検討し、その細胞内メカニズムを検証した。また、その知見から電磁気刺激下のMAPKカスケードへの影響を検証した。15分虚血再灌流群(15-MCAO群)、75分群(75-MCAO群)の48時間後にCSFを採取しBMSCs培養液に添加し72時間後まで検討した。比較対象としてCSFのみ(CSF群)、添加なし(Control群)も作製した。15-MCAO群、75-MCAO群でCSF容量依存性に細胞増殖が認められ15-MCAO群において顕著であった。培養細胞はCD90(+)、CD34(+)、CD45(+)、CD106(-)であり形態学的にも間葉系細胞の特徴を有し4群間に差はなかった。またAkt、Erk1/2については、CSFを加えた群全てでErk1/2は活性化し15-MCAO群で顕著であった。またBMSCsに対するソレノイドコイルを用いた2mTの電磁気刺激においてWestern Blott法による解析では、Erk1/2の活性化及びp38の抑制が認められ、電磁気刺激による細胞保護作用の可能性が示唆された。現在電磁気刺激条件下培養細胞における細胞内伝達機構の活性化を検討している。
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