2009 Fiscal Year Annual Research Report
神経障害性疼痛時の鎮痛薬の薬理学的可塑性-脊髄モノアミンの変動を指標にして-
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20591823
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小幡 英章 Gunma University, 医学部, 講師 (20302482)
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Keywords | 神経障害性疼痛 / 脊髄 / ノルアドレナリン / セロトニン / ラット |
Research Abstract |
研究計画に沿ってトラマドールの鎮痛作用に関する実験を行った。 I)モデル動物 実験動物は180~200gの雄pathogen-free Sprague-Dawleyラットを用いる。KimとChung(1992)によって開発されたspinal nerve ligation ; SNLモデルの変法であるL5脊髄神経切断モデルを作成する。 II)行動実験 正常ラットまたは手術後2WのSNLラットに、トラマドール(10,20,40mg/kg)を腹腔内投与し、逃避閾値を投与後15、30、60、120分に測定した。トラマドールをSNLラットに投与したとき、投与量依存性に逃避閾値が上昇し、感覚過敏を抑制した。一方、正常ラシトに投与した場合には逃避閾値は変化がなかった。次にトラマドールの鎮痛作用は、脊髄のNA/5-HTの放出を介したものであるか検討した。髄腔内にα2受容体拮抗薬idazoxan(30μg)、5-HT受容体拮抗薬methysergide(30μg)を投与し、上記薬剤の鎮痛作用を拮抗できるか検討する。髄腔内カテーテルはYakshらの方法によって行動実験の5日前に留置した。あらかじめidazoxan(30μg)もしくはmethysergide(30μg)を投与しておくと、トラマドール(20mg/kg)の腹腔内投与による鎮痛作用は抑制された。 III)マイクロダイアリシス法による測定 ラットの脊髄後角からマイクロダイアリシス法によってトレドミン投与後のNA/5-HTの濃度を測定した。トラマドールは20mg/kg腹腔内投与した。生食投与群と比較してNA/5-HTとも有意に増加した。
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Research Products
(10 results)