2010 Fiscal Year Annual Research Report
心肺蘇生時の脳保護における性ホルモンの意義と役割-一過性全脳虚血モデルでの検討-
Project/Area Number |
20591824
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
飯田 真美 岐阜大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (80350859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 宏樹 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (30159561)
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Keywords | 心肺蘇生 / 脳保護 / 性ホルモン / エストロジェン / 脳血管 / 血管内皮機能 / ラビット |
Research Abstract |
過去20年間に脳虚血時の脳保護薬を求めて莫大な研究が種々の薬を対象として行われてきたが未だ有効な薬の開発に至っていない。本研究は、ネックターニケット法による一過性全脳虚血と頭窓法を組み合わせ、日本白色家兎心肺蘇生モデルを用いて、性差および性ホルモンが心肺蘇生時の脳血管反応性に与える影響を解明し、心肺停止直後の性ホルモンの単回あるいは短期間の投与が心肺蘇生時の脳保護効果があるかどうかを検討することを目的としている。 平成22年度は前年度に引き続き、中大脳動脈領域に頭窓を作成した成熟日本白色家兎(2.0-2.5kg、雌雄)の一過性全脳虚血モデルにおいて、虚血前後に頭窓内にアセチルコリン(ACh、内皮依存性血管拡張薬)を直接持続投与して、雌雄別、薬剤投与有無別に脳血管内皮依存性血管拡張障害の評価をした。虚血前には10^<-6>Mおよび10^<-5>Mの2濃度のAChを頭窓内に投与し,用量依存性の脳血管拡張から血管内皮機能障害がない事を確認後,ネックターニケットによる全脳虚血負荷を行った。虚血負荷1時間後に、虚血前血管拡張が明らかであった10^<-5>M AChを頭窓内に投与し、その変化を検討した。平成20年度、21年度のデータより平成22年度は性ホルモンの単回投与薬をエストロジェン17β-estradiolとし、1.0mg/kgを虚血直後に静脈内投与を行い同様に検討したが、明確な結果が得られなかった。ネックターニケットによる実験系で安定した結果が得られないため、今年度から平行して、脊髄虚血時のエストロジェンの影響を検討した。
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