2010 Fiscal Year Annual Research Report
デコイ型核酸の遺伝子導入による神経因性疼痛の病態解明と治療法の開発
Project/Area Number |
20591829
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
阪上 学 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70379254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 隆弥 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座助教 (00335358)
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Keywords | 神経障害性疼痛 / グリア |
Research Abstract |
本研究では慢性疼痛動物モデルにL5脊髄神経絞扼ラット(Chung model)を用い、HVJ-liposome法を利用してデコイ型核酸NF-κBを神経系に遺伝子導入後、温熱刺激や機械的刺激に対する痔痛反応を観察することで慢性疼痛におけるNF-κBの役割を明らかにする。これまでに我々はL5脊髄神経絞扼ラットの脊髄神経節レベルに遺伝子導入することで温熱刺激に対する痛覚過敏を抑制することを確認(Sakaue et al.Neuroreport 2001)してきた、脊髄腔内にデコイ型NF-κBを投与し、マイクログリア、アストロサイト等の活性化メカニズムと痛覚過敏との関与を検討する。 1 サイトカイン特異的mRNAの量 ラット神経因性疼痛モデルの脊髄において、局所で産生されるサイトカインをNF-κBデコイとScrambleデコイ群の2群で蛍光標識ハイブリダイゼーションプローブを用いた定量PCR(Woo et.al.J.Clin.Microbiol, 1997)ライトサイクラー^<TM>を用いて定量する。TNF-α, IL-1β等のサイトカイン、グリア細胞活性化に関与するとされるP2X4受容体(Inoue et al.Brain Nvrve, 2007)、TLR-2(Toll-like receptor2)(Kim et al.J Biol Chem.2007)の定量を行った。 2) 遺伝子-蛋白相互作用の解析 デコイ型核酸によるNF-κB活性化の抑制を検索するためにゲルシフトアッセイを行う(Ono et al.1998)。ラット神経因性疼痛モデルの脊髄から採取したサンプルより蛋白抽出液を調製しラベルしたプローブDNA断片と結合させて非変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行う。形成されたDNA-蛋白複合体の移動度よりデコイ群、スクランブル群において活性化NF-κBの解析を行った。
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Research Products
(6 results)