2010 Fiscal Year Annual Research Report
新たなマウス肺高血圧モデルの作成とRNA干渉を利用した治療法の開発
Project/Area Number |
20591844
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
上園 晶一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (10291676)
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Keywords | 肺高血圧 / マウス / ラット / モノクロタリン / RNA干渉 / 先天性心疾患 |
Research Abstract |
3年の研究期間の最終年度にあたるH22年度には本研究のまとめとして以下のことを行った。 1. 核内転写因子EGR-1に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドを不活化ウイルスのエンベロープに包埋し、IV投与により肺血管に取り込ませることで、ラット肺高血圧におけるリモデリングを抑制することを検証した。この結果を英文論文としてまとめ、American Journal of Respiratory and Critical Care誌に投稿した。査読の結果は、rejectであったが、多くの有益なコメントをもらった。その後追加実験を行い、論文を推敲し、新たな論文にまとめた。現在投稿待ちである。 2. 先天性心疾患を持った妊婦は、多くが肺高血圧の状態である。これらの患者は臨床における肺高血圧モデルととらえることができる。これらの患者は、時に、帝王切開を受けることがあり、麻酔が必要となる。これらの患者群を対象に、周産期における母子の予後についてchart reviewを行った。その結果を論文にして投稿した。2回の改訂の結果、International Journal of Obstetric Anesthesia誌に受理された。この論文において、妊婦での肺高血圧の有無は母子の予後を決定するリスクファクターであることを示すことができた。この論文は、先天性心疾患において肺高血圧を防ぐことが、患者の予後にとっていかに大事かを示している。 3. 先天性心疾患の中で、単心室の循環を持つ患者の場合、周術期の管理として肺血管抵抗を下げることが重要である。本研究を通して得られた所見は臨床の場においても非常に重要であると考え、単心室型循環を持つ患者の麻酔管理についてreview articleを執筆した。この論文はJournal of Anesthesiaに受理された。
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Research Products
(1 results)