2010 Fiscal Year Annual Research Report
癌増殖、浸潤、転移におけるActinin4系の分子機構について
Project/Area Number |
20591857
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中逵 弘能 徳島大学, 病院, 助教 (50437638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金山 博臣 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10214446)
高橋 正幸 徳島大学, 病院, 講師 (50325255)
福森 知治 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (10314874)
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Keywords | Actinin4 / 泌尿器癌 / 浸潤 / 転移 |
Research Abstract |
1.膀胱正常組織、表在性膀胱腫瘍組織、浸潤性膀胱腫瘍組織において、Plakophihn2,3の免疫染色を行い、局在を検討した。膀胱正常組織、表在性膀胱腫瘍組織では細胞膜に主に局在し、cell-cell junctionの形成に関与していると思われる。浸潤性膀胱組織では細胞膜にリクルートされず、細胞質に蓄積されている所見が得られた。表在性膀胱腫瘍のうち悪性度の高いものでは、浸潤性膀胱腫瘍組織と同じ局在を示した。 2.細胞株では正常膀胱細胞株HUCと膀胱パピローマ細胞株RT-4、浸潤能のそれほど高くない浸潤性膀胱がん細胞株5637ではPlakophilin2,3はE-cadherinと細胞膜で共局在しており、cell-cell junctionの形成に関与していると思われる。浸潤能の高い浸潤性膀胱がん細胞株T24、J82では細胞質やleading edgeで共局在した。 3.マウスに浸潤性膀胱がん細胞株J82を皮下移植し、腫瘍を形成させ、それにsiRNA actinin-4を注入した群では、しなかった群と比べ、腫瘍の縮小効果は明らかではなかったけれども、生存期間の延長が認められた。J82細胞にルシフェラーゼベクターを導入したものを用い、発光イメージングにより、同様の実験を行い、腫瘍縮小効果を確認できないか、検討を行っている。 Actinin-4、Plakophilin2は同様の動きをしており、悪性度が上がるにつれて、細胞間の接着が脆弱化し、運動能亢進にも関与しているが、Plakophilin3は細胞間の接着の脆弱化のみ関与していると思われる。
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Research Products
(9 results)