2009 Fiscal Year Annual Research Report
microRNA発現プロファイルに基づく膀胱癌の新規治療の開発
Project/Area Number |
20591861
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
川元 健 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 客員研究員 (80363620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎田 英樹 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (80347103)
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Keywords | マイクロRNA / 膀胱癌 / 癌抑制遺伝子 |
Research Abstract |
昨年報告した156種類のmicroRNAのスクリーニングにて得られた、正常膀胱癌粘膜に比べて膀胱癌で発現が有意に低下している7種類のmicroRNAのターゲット実験を実施した。昨年の報告ではcytokeratin7(KRT7)はこれらmiRNAの共通のターゲットであることが示唆された。今回、miR-145,miR-133aの新たなターゲットしてFSCN1が同定された。ルシフェラーゼアッセイではmiR-145,miR-133aがFSCN1の予測結合部位に結合し、ルシフェラーゼ活性が著明に減少した。尿路上皮癌細胞の増殖、遊走、浸潤能はsi-FSCN1トランスフェクタントにおいて有意に抑制された。臨床膀胱癌検体においてFSCN1 mRNAの発現は正常膀胱に比べて有意に高かった。FSCN1はmiR-145,miR-133aによりその発現を制御され尿路上皮癌の増殖、遊走、浸潤能に寄与し、さらにmiR-133aはLASP1を直接制御することで癌抑制的に働くことが示唆された。現在は、さらに膀胱癌で発現が上昇しているmicroRNAを尿で検出可能かどうかの実験が進行中である。
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