2008 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌のホルモン耐性獲得におけるチェックポイント機構の関与
Project/Area Number |
20591863
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
橋本 良博 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 講師 (40244561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸澤 啓一 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (40264733)
中西 真 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40217774)
岡田 真介 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (40381818)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
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Keywords | 前立腺癌 / ホルモン耐性 / チェックポイントキナーゼ |
Research Abstract |
前立腺癌ホルモン耐性機構の解析に必要な実験モデルを作成するためにアンドロゲン依存性前立腺癌細胞株LNCaPを長期間アンドロゲン非存在下で継代培養し、アンドロゲン非依存性前立腺癌細胞株LNCaP-HRを樹立した。また、臓器別のノーザンプロットでNek6のmRNAが前立腺組織内に特異的に発現し、前立腺癌においてヘテロ接合性の消失が認められる9番染色体長腕33-34領域に位置しており、LNCaP-HRでのNek6発現量はLNCaPの50%以下でありホルモン非依存性前立腺癌細胞で発現が低下していた。一方、Chk1の発現はアンドロゲン非依存性前立腺癌細胞である、LNCaP-HRではアンドロゲン依存性前立腺癌細胞LNCaPの約50%の低下を認めたが、活性を持つリン酸化Chk1の発現量はNek6と同様にLNCaP-HRではLNCaPの約20%以下であった。他のアンドロゲン非依存性前立腺癌細胞株(PC3、DU145)においてもNek6とリン酸化Chk1の発現量はアンドロゲン依存性前立腺癌細胞LNCaPと比べると明らかに低下していた。また、in vitroではあるが、Nek6がChk1の発現とChk1のリン酸化を誘導し、Nek6がChk1の上流に位置する遺伝子である可能性がkinase assayで示唆された。 今後の研究で、前立腺癌のホルモン耐性機構獲得における細胞周期のチェックポイント機構、特にG2/M期で働くチェックポイントキナーゼChk1やNek6の関与についてさらに解析する。
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Research Products
(4 results)