2009 Fiscal Year Annual Research Report
プロテーオーム解析により発見された膀胱癌新規腫瘍マーカーの臨床的有用性の検討
Project/Area Number |
20591865
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
馬場 志郎 Kitasato University, 医学部, 教授 (00051889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 和将 北里大学, 医学部, 講師 (70306603)
田畑 健一 北里大学, 医学部, 助教 (20327414)
小寺 義男 北里大学, 理学部, 准教授 (60265733)
大草 洋 北里大学, 医学部, 助教 (70337963)
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Keywords | 腎細胞癌 / プロテオミクス / 腫瘍マーカー |
Research Abstract |
膀胱癌の初発症状は無症候性血尿で認められることが多く、診断方法として主に尿細胞診、膀胱鏡検査が行われている。膀胱鏡検査は確定診断に重要である反面、侵襲度が高く、身体負担を伴う検査であり改善が望まれている。本研究はプロテオーム解析技術を用いて膀胱癌に対する新規腫瘍マーカーを同定し、臨床応用することを目的としている。(1) 機能解析[馬場,松本,田畑,大草]今回、組織で新規マーカー候補とした蛋白質は、その機能が解明されていないものも多く、癌との関連性を示した報告も少ない。このため上記過程で癌と正常粘膜で有意差が認められた蛋白質について特異的siRNAを用いてノックダウンした膀胱癌培養細胞を作成し、癌発育における蛋白質の機能を検討した。(2) ELISA法による定量[馬場,松本,田畑,大草]ウエスターンプロッティングで健常者尿と比較し、膀胱癌患者尿で発現量が増加した蛋白質(現時点では1種類確認)について、膀胱癌患者尿、健常者尿中での発現量をELISA法で定量し、臨床的有用性を検討した。膀胱癌患者については各病理学的ステージ(CIS : 10例、pTa : 10例、pT1 : 10例、pT2 : 10例、pT3以上 : 10例)の患者尿と非膀胱癌患者尿(健常者:20例、膀胱炎や尿路結石患者などの炎症性疾患患者尿:10例)で検討を行なった。 (3) 膀胱癌患者血清マーカー候補蛋白質の同定、評価[小寺,大草] 3ページ(2)に記載の通り、血清中のペプチド成分を比較し、患者と健常者血清でMSピークに違いの認められたものを探索。こうして得たマーカー候補ペプチドをMALDI-TOF/TOF MSを使ったタンデムMS (MS/MS)測定で同定した。このペプチドの安定同位体標識ペプチドを合成し、内部標準として用いて定量解析を行いマーカーとしての可能性を多検体で評価した(この方法は既に確立済み)。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
松本和将、岩村正嗣、馬場志郎
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Journal Title
腎細胞癌および上部尿路癌の手術 新Urologic Surgeryシリーズ3(株式会社メジカルビュー社)
Pages: 167-173
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